8月27日(木),28日(金)に釧路市生涯学習センターを会場として,平成27年度道東地区教育研究所所員研修会が開催されました。一日目は開会式と講演会,二日目は分科会が行われ,約100名の所員の皆さんが参加されました。
この研修会は,道東地区における各教育研究所の今日的課題と役割を明確にし,研究成果を交流し合うことを通して,所員としての力量を高めていく趣旨で行われ,今年度もたくさんの成果を得ることができました。
1日目 開会式
講演会
北海道教育大学釧路校准教授 二宮 信一 氏 を講師に,「学校に求められる特別支援教育の在り方~インクルーシブ教育をどう進めるか~」という演題の下,講演が行われました。
特別支援教育の今日的課題や来年度から施行される「障害者差別解消法」などにも触れながら,インクル
ーシブ教育の観点からの新しい学校作りについてお話しいただきました。「みんな一緒とはどういうことか」の考えに立ち,多様な教育的ニーズのある子どもが増加する前提での学校づくり,学級経営,授業づくりが必要であることを熱く語っていただきました。二宮先生の「子どもは幸せになっているか,教師はやりがいをもっているか,親は安心しているか」というお言葉が印象的でした。
参加者の皆さんも熱心に耳を傾けており,90分間が短く感じる講演会でした。
2日目 分科会
所長部会
始めに,道東地区教育研究所連絡協議会の総会が行われました。
引き続き分科会が行われ,「各研究所及び研究(研修)センターの運営や講座等に関する情報交換・研究交流」を行いました。所長部会に参加した18研究所・センターの中から,根室教育研究所,釧路教育研究所,網走地方教育研修センター,十勝教育研究所が,それぞれの取組の現状と課題について実践発表をしました。
学習指導Ⅰ部会 「確かな学力」に関する部会
根室教育研究所,網走地方教育研修センター,十勝教育研究所の3つの研究所・センターの取組が発表されました。
十勝教育研究所からは,阿部昌己主任所員が昨年度の十勝管内教育研究所連絡協議会共同研究「『よりよく問題を解決する力』を育む研究」の取組について発表しました。
それぞれの取組に関して活発な質疑応答が行われ,確かな学力を身に付けさせるための研究所の役割と課題について考える場となりました。
学習指導Ⅱ部会 「豊かな人間性」に関する部会
釧路教育研究センターと,十勝教育研究所の取組が発表されました。
十勝教育研究所からは,児玉祥洋副主任所員が昨年度の十勝教育研究所協力員研究「道徳的価値の自覚を深める道徳の時間の指導の在り方~主体的に対話をするための指導の工夫を通して~」の取組について発表しました。
それぞれの発表後には,参加者の皆さんからの質問が出され,各研究所・センターにとって実のある部会となりました。